今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その82を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
今回の章は、細雪の終盤としてかなり有名な場面が含まれている……と思いました。姉の夫は、雪子の縁談相手であった橋寺に、手紙を出すのでした。内容としては……雪子が無礼なことをしたように思えたのは「異性に対する羞耻心がさせたことで、橋寺さんを嫌っているのではない」そして「小生は、貴下がよき配偶者を得られ、雪子もまた良縁を得て、お互にこの不愉快な出来事を忘れ去る日が早く到来することを祈る」ということを書いていました。すぐに返信が届いて、けっきょくこの橋寺さんと雪子は破談となりました。
いっぽうで四女の妙子は、不倫男奥畑啓坊との関係がズルズルと続いていて、本家からは一時的に縁を切られている状態だったのですが、お手伝いのお春どんが雪子と幸子のところへやってきて「こいさんが御病気でございます」「大腸カタルか赤痢らしゅうございます」と言うのでした。
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当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。下巻の最終章は通し番号で『細雪 百一』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
追記 源氏物語の麗しき婚姻のような、蒔岡姉妹の雅な婚姻の物語なのかと思っていたら、どうも破談の連続で、妙子は深刻な下痢の病気に陥るという、人間的な苦が描きだされて、しまうのでした。


