一房の葡萄 有島武郎

 今日は、有島武郎の「一房の葡萄」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは幼いころの体験を、子供に聞かせるようなかたちで描かれた実体験的な童話で、学校でのできごとを書いた作品です。学校の友だちジムの持っていた、すてきな絵具を盗んでしまった、幼年の「僕」の物語です。
 自分がおおいに間違ってしまっても、近くにいる人が心やさしいと、ずいぶん良い思い出になる……のかあるいは、日ごろから「僕」という少年の心がけがよかったから、悪いことをしても不幸にならずに済んだのか……。なんだか心温まる、実話っぽい童話でした。たぶんほとんど事実のとおりを活写したのでは、と思いました。
 

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ひすいの玉 小川未明

 今日は、小川未明の「ひすいの玉」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 戦後の貧しい世相と、骨董屋のおじさんを描きだす、静かな物語でした。小川未明のおすすめの童話は「赤い蝋燭と人魚」で、おもに1920年代から30年代に書かれたものが有名です。戦後の作品では1950年代の「時計と窓の話」「遠い北国のはなし」「くちまねするとりとおひめさま」などがあります。
 

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迷い路 小川未明

 今日は、小川未明の「迷い路」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 夢の中でみた奇妙な道のりのとおりに、迷い道をたどって「ほんとうの母さんにいに」ゆく、幼子の物語なのですが、日本昔話によくある、怪談としてもみごとな、童話なのでした。
 

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追記  結末もみごとで、幼子への愛の溢れる物語でした。
 
 
追記2  数日間ほど旅先にいて、離席していたので更新がびみょうに滞っています。

川へおちた玉ねぎさん 村山籌子

 今日は、村山籌子の「川へおちた玉ねぎさん」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは小学生が読むための児童文学なんですが、いま現代に絵本化しても通用しそうな、ふつうにおもしろい物語でした。調べてみると村山籌子さんは、現代でも新聞記事になるほど有名な童話作家なんだそうです。
 玉ねぎさんが旅をしていて疲れきってしまい、満室のホテルの主人に頼み込んで、ホテルの片隅に泊めてもらうお話しです。本文こうです。
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  ジヤガイモさんは考へました。犬さんや、お猫さんならいざ知らず、玉ねぎさんを馬小屋になんぞ泊めたら、いやしんぼの馬が、玉ねぎさんを食べてしまふだらう。屋根裏に泊めたら、遠慮なしのくもが巣をかけるだらう。quomark end - 川へおちた玉ねぎさん 村山籌子
 
 ここからちょっとした七転び八起きがあるのですが、最後は童話らしい童話のハッピーエンドで、オチのつけかたも幼子が喜びそうな展開で、みごとなおとぎばなしでした。
 

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小さな妹をつれて 小川未明

 今日は、小川未明の「小さな妹をつれて」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは小学校1・2年のための童話です。二郎ちゃんと勇ちゃんはいつものように川で釣りをして遊ぶのですが、その日は、まだ赤ん坊といっても良いくらいの「みい子ちゃん」を連れているので、釣りもあんまりできずに、泣く子をあやすことになって、歩くのもなんだか疲れてしまって、帰ることさえできなくなったのでした。2人を励まそうとして、二郎ちゃんは、あることを思いつくのでした。
 

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追記  これはもう大人は読者対象になっていない本だと思って読みすすめたんですが、昔は家での仕事がとにかく多すぎたので、幼い子どもが赤ん坊の面倒をみることもよくあることだったと感じる内容でした。まだ小学生くらいの子どもでは何もできないんだろうと思って、幼い3人の物語を眺めていたら、急に主人公の「二郎ちゃん」が思いついて、母から渡されていたお金を使い込んでしまいます。これは両親から怒られるのだろう、と思ったら、疲れてしまった友だちを、助けるためにキャラメルを買ったのは、良い行いだ、といって親がほめるのでした。読者の自分が、幼子のはずの少年に追い抜かれてしまった、というように思うエピソードでした。
 

風船球の話 小川未明

 今日は、小川未明の「風船球の話」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは風船が、空を自由に飛んでゆきたいと思って、勝手にどこかに行ってしまう、奇妙な童話なんです。
 

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追記   最後には枯れ枝に引っかかってしまって自由を失ってただ、はためいている風船というのが描きだされる児童文学で、けっきょくは現実世界の風船と同じように、哀れに打ち捨てられたようにどこかに絡まって、無駄なモノになってしまうのに、動けないタンスのほうでは、風船たちはどこかで幸せになっただろうと思い込む……このタンスの態度がなんだか魅力的な、妙なオチになっていました。タンスは古びてもなんだかずっと存在感があるけれど、風船はすぐに行き先が不明になってしまう。よくしゃべる風船とタンスなんですけれども、現実のそれに雰囲気がそっくりなのが、小川未明の上手い描写で、この存在感がなんとも印象に残る童話でした。