細雪(61)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その61を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 妙子(こいさん)が、どうやって独立をするのか、というのがこのところの要点になっていました。そのためにヨーロッパ行きまで計画をしていたのですが、これは時世が影響して立ち消えとなりました。こんどは関東でより確実な、裁縫や人形作りの仕事を実現するために、とにかく東京で状況を探ることになった。まあ、姉の鶴子の家があって、仲の良い雪子も東京にいるわけだし、仕事も順調なので、それほど不安な旅路というわけでは無いようです。ただ、姉の鶴子の人生論や仕事論と、妙子の人生はかなり相違がありすぎるので、どうなるのかまったく分からない状態なのでした。
 それで、妙子の仕事の計画が、鶴子に伝えられるのですが、資金的な援助もしてくれそうで、良い感じに妙子の主張が通ったようなのでした。
 銀座でお茶をして、日比谷で映画を見るといった、東京での観光気分での遊興がいくつか記されている章でした。
 

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(総ページ数/約20頁 ロード時間/約3秒)
当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。『中巻三十五』は通し番号で『六十四』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
 

青玉の十字架 チェスタートン

 今日は、チェスタートンの「青玉の十字架」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 イギリス探偵小説の妙チェスタートンが描きだす、探偵ヴァランタンと、巨漢の大盗賊フランボーが相まみえる、不思議な奇譚を読んでみました。青玉というのは高価なサファイアの宝石の、ことです。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記 ここからはネタバレを含みますので、近日中に読み終える予定の方は、先に本文を読むことをお勧めします。これはブラウン神父が探偵小説にはじめて登場する、記念碑的な作品なんだそうです。途中までずっと、この小柄な神父のことは、作中でほとんど取り上げられていなかったのですが、あらゆる人間に変装する大盗賊フランボーの正体をみごとに暴いて、高価な「青い十字架」を盗賊の手から守り切った神父が、その手練の推理と、奇妙な行動の真相を終盤に語り尽くす、起承転結の転結がみごとな小説でした……。いま読むとちょっと古風すぎてあまり驚きを感じられないところもあるのですが、百年前の物語世界を楽しんで読めました。

奇怪な客 正宗白鳥

 今日は、正宗白鳥の「奇怪な客」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 顔も見せないし、名前も名乗らない奇怪な客がある宿屋にやって来て、いちばん良い部屋に泊まってしまった。
 ほとんど新品のチョッキや服を屑籠に放り込んだり、なんとも解せないことをする、客なのでした。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  一週間も泊まり込んで、金払いだけは良いのだが、宿主としては、あまりにも不気味なのでそろそろおいとましてほしいので「泊める、泊めない」という押し問答になってしまう。
 事情を聴くと、煩わされずに顔を隠して泊まりたいのだという。しかも男かと思ったら、お金持ちのご婦人だった。なにか家の事情があって、一人でホテルに長居しているらしい。物語の起承転結は無い、そのまま終わる話なんですが、奇怪な客とはまた異なる、いくつかの異様な事情が明記されてゆくのが興味深い小説でした。

 

秋の瞳(12)八木重吉

 今日は、八木重吉の「秋の瞳」その12を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 「そが」というのは「それの」という意味をもつ、古語なのだと思います。
 秋の瞳の、メインモチーフが描かれた詩作品でした。
 

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餅 岡本かの子

 今日は、岡本かの子の「餅」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 妻と夫の2人で、婚約したころの出来事をお正月に語りあう掌編小説でした。
 料理の技巧が稚拙だったところにかえって魅力を感じた、というのが話しの中心にありました。
 

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追記 とくになにも起きない静かな作品なんですが、懸詞のように言葉が積み重ねられていて韻律が整っているというのか、知的な文体の小説に思いました。
 

雪の女王 アンデルセン

 今日は、アンデルセンの「雪の女王」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 
 これは小学生が読むための童話で、7つの短編が連なった、連作になっています。おもに「雪の女王」と少年カイと少女ゲルダ、それから粉々にくだけた悪魔の鏡のことが描きだされる物語です。
  

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追記  少年カイの身体に、砕けた悪魔の鏡のかけらが入りこんでしまって、子どもたちを凍えさせる雪の女王とカイの2人が、結びついてしまい、カイとゲルダは離ればなれになって生きることになるのでした。ガラスのかけらをどうやってカイから取り出すのか……というところが終盤での物語の要点となっていました。
 悪そうなことをいつもしている山賊の娘が、ゲルダやカイと深く関わってゆくところが魅力的に思いました。やっと家にたどりついたのちの、終盤の10行がなんともみごとな、美しい童話でした。