細雪(80)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その80を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 新しい新郎候補の「橋寺」と雪子は、どうも上手く交際が始まりそうに見えます。本文ではこう書かれています。
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  大丈夫きっとうまく行くと思うから、しっかりやって御覧になるがよい、そして一日も早く好い結果を知らして貰いたい、と云って、おめでとう、とまで云ってくれたquomark end - 細雪(80)谷崎潤一郎
 
 ところが雪子の姉の幸子の「観測ではまだなかなか祝って貰えるところまで進行してはいなかった」という状態なのでした。悪い事情も無さそうですし、条件は完全に整っています。
 幸子の夫である貞之助は、雪子には裏の悪い事情は無いんですよということを、長い手紙にして、相手方に送ります。
 それから雪子の性格のよいことや、十一歳の姪の面倒見も良いということを伝えるのでした。
 この繊細な手紙を書くのに、何度も何度も書き直すことになったし、投函しなければ良かったとも考えるようになるのでした。大阪の「烏ケ辻」というところが新郎候補の住む町なのでした。雪子の親族である貞之助がひとりで寺橋を訪ねてみるのでした。
 

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当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。下巻の最終章は通し番号で『細雪 百一』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
 
追記  寺橋氏は仕事も順調で、家庭の事情も再婚に向けてなんとも整っています。「やっぱり訪問してよかったと思った」と本文に書いてありました。結婚したら雪子と一緒に暮らすことになる「十四歳」の娘さんとも逢えたのでした。たいへんな時代の、たいへんな結婚だなあと思いながら読みすすめました。
 作中に記されたレストランの「アラスカ」は2025年にも営業をしているようです。文豪の谷崎を満足させた店で、今もお金持ちが楽しめるレストランなんだそうです。