細雪(67)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その67を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 十数年ぶりに、名古屋の爛柯亭を訪れた姉妹たちが描かれます。雪子のお見合い相手である沢崎氏と対面が近づいてきたのですが……どうもこれまで聞いていた「雪子さんをぜひ娶りたい」という沢崎氏の意向というのは存在しなったということが判明してしまいます。
 幸子が聞いていた話しとは異なっていて、お見合い相手の沢崎氏には積極的な思いは無く、雪子がどういう人かほとんどまったく知らずに居て、他のものたちが強引にこの見合いを用意してしまったので、とりあえず会うだけ会うことにした、ということが分かってきます。幸子としてはもう、雪子と沢崎氏とのお見合いは断りたいという気持ちになっているのでした。沢崎との婚約はまったく期待できない……こういう状況で、夜に蛍狩りに出かけることになった姉妹なのでした。
 

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(総ページ数/約20頁 ロード時間/約3秒)
当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。下巻の最終章は通し番号で『細雪 百一』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
 

馬鹿七 沖野岩三郎

 今日は、沖野岩三郎の「馬鹿七」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは農村を描いた牧歌的な小説なんですが、タヌキと交流する馬鹿七と、村の有力者たちとの対話が描きだされます。Stay foolishという話しを連想させるような、なんだかすてきな小説でした。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  ほんとによくあるタヌキの昔話かと思って読んでいったのですが、ずいぶんダイナミックなことが描かれていました。こういう見たことの無い本を探していたのだ、と感じさせる児童小説でした。

希望 小川未明

 震災で被害にあわれた方々に、謹んでお見舞い申し上げます。『yahoo!ネット募金の災害・復興支援』ページにて、ミャンマーへの募金活動が開始されるもようです。詳しくは検索サイトで『yahoo!募金 復興支援』と検索を。

 今日は、小川未明の「希望」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは幻想的な海辺と空が描きだされるところから始まる童話で、美しい幻想が現実に肉迫してゆき、主人公の青年が不思議なものを目の当たりにする、児童文学の掌編でした。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  なんだか不気味な黒い箱が現れて、これに冥界の気配を感じとり、箱を手にすることを辞める青年が描かれるのです。惑いから寂滅為楽へと転じてゆく青年のことを描いたのかなあ、と思いました。かつてはこれを小学生が読んでいたようなのですが。いろは歌の謎解きみたような、奇妙な童話でした。

事前に集めて電子書籍化しておいた本がなぜか怪談だらけで、ここ10日くらい暗い作品ばっかりになってしまって、どうもすみません。

秋の瞳(18)八木重吉

 今日は、八木重吉の「秋の瞳」その18を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 リュウゼツランは、60年に1回しか開花しない、竜のような刺をもつ多肉植物で、もともとはメキシコで生きていて、アガベとも呼ばれていて、これが日本に持ってこられて繁殖したもの、らしいです。その植物をながめて「かなしみの ほのほのごとく / さぶしさのほのほの ごとく」と竜舌蘭のことを描き、竜のうろこのごとき「みづ色」に「寂びの ひびき」をみいだす詩作品でした。
  

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(総ページ数/約5頁 ロード時間/約5秒)
 

鰻に呪われた男 岡本綺堂

 今日は、岡本綺堂の「鰻に呪われた男」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 プーシキンやディケンズやコナンドイルの文学を翻訳したことでも有名な岡本綺堂の、風雅な怪談です。
 ある温泉宿に、田宮という高齢の女性が現れて、不思議なことを語りはじめます。彼女が若かったころ、戦傷兵の二人が湯治にやってきて、釣りをしているところに遭遇します。まだ十代だった彼女は「負傷の軍人を見舞のためにUの温泉場へ出かけて行くなどということを、むしろ喜んでい」て、この二人の男と彼女はお話しをした。その時、なんとも妙なものを目撃してしまう。男はうなぎをすっと釣り上げて……。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  このうなぎを釣って生のまますうっと飲みこんで食べてしまった男とは奇縁があって、偶然にも親類の勧めで婚姻に至ったのでした。結婚式を終えて新婚旅行をするときにも、うなぎが釣れた水辺の温泉宿を二人で訪れた。彼女は男に、どうしてここで、うなぎを生のまま食べてしまったのか、なんとなく聞きたくなって、聞いてしまった。すると男は驚いてこれを否定して、そのすぐあとにどこかに消えてしまった。それからこの奇怪な出来事の顛末が、仔細に語られてゆく、上品で日本的な怪談でした。

信号手 ディッケンズ

 今日は、ディッケンズの「信号手」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これはディケンズの名作文学なんですが……今回のは内容が完全に怪談で、ある信号手が、蒸気機関車の引き起こす事件の謎を追っているうちに……。

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  ここからは完全にネタバレなので、未読の方はご注意願います。信号手は「下にいる人!」と呼んでくる人間を異様に警戒しています。なぜかと言いますと、この声を聞いたすぐあとに、事故があったのを見たことがあったからです。この「下にいる人」と呼ぶ者というのはじつは日本で言うところの「虫のしらせ」というやつで、幽霊がどうも、事故が起きることを知らせてきているようなのでした。
 こんな映画を見たらトラウマになるのではというような、みごとに展開してオチがつく恐怖譚でした。