晶子詩篇全集拾遺(65)

 今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(65)を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 由良之助というのは、忠臣蔵の大石内蔵助のことです。このほんとに与謝野晶子が書きそうにない、奇妙な詩について調べてみたのですけれども、どうもこれは忠臣蔵をとりあつかった落語の冗談をさらに現代化したちょっとした詩で、二重の冗談を書いた、ということなのだ、とわかりました。『走れメロス』のように、主人公(由良之助とか武蔵など)がだいじなところになかなかやって来ない、というのを、むかしの人はみんな知っていた……そうです。ぼくは知らなかったですけれども。
 それからもうひとつの「冬晴」という作品ですけれども、1933年(昭和8年)12月の詩をwikipediaの年表を見比べながら読んでみると、与謝野晶子の書く平和という言葉が重い意味を持つ時代だったのだと思いました。今回の詩は、「霧氷」における哲学的な問いかけもあって、ほんとお勧めなんです。離れてみると富士山は美しい、というのと百年経ってからみると与謝野晶子の詩歌が美しい、というのには論じるべき共通項がある。
  

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