時間からの影 ラヴクラフト

 今日は、ラヴクラフトの「時間からの影」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは……奇妙な記憶喪失に見舞われた学者が、悪夢に見た太古の巨大遺跡群を調査する物語なんです。子どもっぽい妄想も記されているんですけど……H.P.ラヴクラフトはあまたの怪異と、まがまがしい巨大建築群を描きだしたホラー小説家なんです。ラヴクラフトが原典としたものは何か、というと、おそらくGustave Doreの絵画を幾度も引用しているのでドレの絵画から着想を得ていると思うんです。(他にもまあ、ゴヤの絵画も参照しているんですけれども)
 ドレといえばダンテの『神曲』の装画を何十枚と描いた画家ですし、となると『神曲』地獄篇こそが、ラヴクラフトの悪夢の原典、その一つかもしれないです。
 ラヴクラフトは、まがまがしい存在を全て漆黒の中に隠し、暗黒だけを恐怖の中心に据えたのが、独自の特徴なんだと思いました。古典的なホラー小説を、全文読んでみました。
 

0000 - 時間からの影 ラヴクラフト

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(総ページ数/約100頁 ロード時間/約10秒)
((CC BY 3.0)*著作権存続* ※この翻訳は、「クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0 非移植 ライセンス」によって公開されています。
Creative Commons License ※元のファイルは、http://www.asahi-net.or.jp/~YZ8H-TD/misc/TheShadowOutofTimeJ.html にあります。翻訳:The Creative CAT)

スペードの女王 プーシキン

 今日は、プーシキンの「スペードの女王」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは怪談の名手の岡本綺堂が翻訳したプーシキンの怪異譚なんですけれども、ギャンブルにからんで、ストーカー的あるいは詐欺師的な恋愛の気配が描かれていって、興味を惹かれます。
 かつて若い頃に賭け事に狂ったことがあるおばあさんというのがいて、その人が賭けカルタの秘密というのを知っている、らしいんです。本文こうです。
quomark03 - スペードの女王 プーシキン
  生涯に二度と骨牌をしないという誓言をさせた上で、三枚の切り札の秘密を彼に授けて、順じゅんに賭けるように教えたquomark end - スペードの女王 プーシキン
 
 これ……数学者とか暗記力の高い人って、賭けカードゲームにほぼ必勝する方法をほんとに知ってるんですよね。youtubeで、じっさいに必勝法を知っているプロのギャンブラーがいて、この必勝法の解説をしていたりして、聞いていると面白いんですけど、ようするにカードを全体的に暗記して残りのカードがなにかを確率的に見抜けるらしいです。
 この物語では、もっとこう圧倒的に勝ってしまう技がどうもあるらしい。それでギャンブルに強く惹きつけられてしまう。このプーシキンの小説は、ギャンブルに絡んで、必勝カルタの秘密を暴きたい詐欺師的な男ヘルマンと、淳朴な美少女リザヴェッタとの恋愛ゲームが記されているのも読んでいて楽しかったです。
 ここからはネタバレなので未読の方は読み飛ばしてもらいたいんですが……おもしろいのは、詐欺師まる出しの男であっても、リザヴェッタは彼を人間として扱うところなんですよ。彼の本心がギャンブルで大金を稼ぐ拝金主義にあって非人間的であるとわかったあとにも、彼を助けようとしたりする。読者としても、ヘルマンがどうなるのか、かなり気になるんです。
 文学は、余り尽くしたものを中心に描くのだ、とか思いました。
 読み終えたあとから考えると、リザヴェッタのような、地味な考え方や生き方には、あきらかにこう、強さがある……と思いました。

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井戸 W・W・ジェイコブズ

 今日は、W・W・ジェイコブズの「井戸」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは怪談というかホラー小説で、ストレスフルな物語が展開します。序盤に不和に満ちた人間関係が記されていて苛苛する読書体験なんです。フィアンセが井戸に落としてしまった指輪を、どうにかして取り戻したい。指輪の代わりに鍵束が出てくるあたりから、急に興味深くなりました。
 

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ダゴン HPラヴクラフト

 今日は、HPラヴクラフトの「ダゴン」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 近代のホラー小説の最高峰というかもっとも有名な、ラヴクラフトの暗黒神話が記されているんですけれども、今回、ラヴクラフトが参照元とした美術のことが明記されています。ギュスターヴ・ドレの絵画みたような暗黒大陸を見た、という男の物語です。題名にもなっている「ダゴン」というのは旧約にも記されている、古代の神だそうです。wikipediaのPTSDのページと同時に読んでみました。
 

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