森の暗き夜 小川未明

 今日は、小川未明の「森の暗き夜」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 深い森の中の小さな小屋に住む一人の女が描写されます。5章までは、謎めいた森のことが描かれ、7章からは、森の女の過去が回想とともに描きだされます。暗い森の中になぜ一人で生きているのか。小川未明はこんかい、闇の怪談を描くのでした。
 

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ゲーテ詩集(59)

 今日は「ゲーテ詩集」その59を配信します。縦書き表示で読めますよ。
「心の底には深い苦痛を抱いてゐて/悩みのためにあまりに早く年をとりました/どうぞわたしを永遠に若返らせて下さいまし!」
という詩の言葉は、ゲーテ「ファウスト」の復活と邂逅を描くシーンを彷彿とさせるように思いました。
   

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熊 新美南吉

 今日は、新美南吉の「熊」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 北海道の、おおきな熊のことを書いた詩です。雄大さと寂しさの同居した生のありさまが描かれます。なんだか不思議な詩でした。
   

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雪の化石1 中谷宇吉郎

 今日は、中谷宇吉郎の「雪の化石1」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 科学の知識で、雪の結晶を化石にすることはできるかどうか、このことについて考えた、ごく短い随筆でした。具体的には、このような方法を記していました。
quomark03 - 雪の化石1 中谷宇吉郎
  零度以下でも凍らず、水も溶かさぬ液体の中に結晶を浸しておいて、低温のままでこの液を固める方法があれば、望みの雪の化石が出来るはずである。コロホニウムをクロロフォルムに溶かした液はかなりこの目的に適うが、その化石では未だ一週間位しか持たない。quomark end - 雪の化石1 中谷宇吉郎
 
 本物の化石のように、何百年も持ちつづける、雪の化石を作って、暖国の子どもたちに見せてみたい、という夢を語る科学者の中谷宇吉郎のすてきな随筆でした。
  

0000 - 雪の化石1 中谷宇吉郎

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細雪(35)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その35を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 ようやく水難の危機が退いてきたのでした。本文こうです。
quomark03 - 細雪(35)谷崎潤一郎
  雨のあとでひとしお青々としている庭の芝生の上に、白いちょうが二匹舞っており、ライラックと栴檀せんだんの樹の間の、雑草の中の水溜みずたまりにはとが降りて何かをあさり歩いているquomark end - 細雪(35)谷崎潤一郎
 
 それから、被害がどの程度であったかが、記されてゆくのでした。電車もバスもタクシーも徒歩も使って、泥だらけになって食料を調達してきた人が描かれ、それから子どもの悦子が学校からぶじ帰って来たり、風説に惑ったり、地下で被害が出たり、場所によってはなんの水害もなく美しいままの状態であったり、と妙な光景も描かれるのでした。
 妙子を救いに行ったはずの貞之助は前回、この物語にしてはめずらしく雄雄しい姿で出かけていったのに、なぜか貞之助が帰ってこない。どうもこの細雪は、四姉妹の女性だけが主人公で、戦時中における男が不在の世界を描いているんだなあと、思いました。隣家のシュトルツ婦人も、夫が帰ってこないままなので惑っています。
 それから奥畑がやってきて、恋人の妙子が見つからないということで、これを心配しているんですが、どうもこの状況を利用して、四姉妹に取り入ろうとしているのではないかというように警戒されているのでした。なんとも妙なことを書くもんだなあと思いました。
 幸子は、夫や妹がまだ帰ってこないので不安になっているんです。次回に続きます。
 

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当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。『中巻三十五』は通し番号で『六十四』と表記しています。
 
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
 
 

たましいは生きている 小川未明

 今日は、小川未明の「たましいは生きている」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
  今回、小川未明は戦時中の家族を描きながら、徒然草や自然界の音の美しさについて記すのでした。「なにより平和を愛し」ている若者に、召集令状が届いて戦死してしまった。遺品となったハーモニカを手に妹は、彼がどのように生きたかを述べるのでした。
   

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