今日は、横光利一の「睡蓮」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
これは横光利一にそっくりな「私」が「欅や杉の森」に囲まれた下北沢の静かなところに家を建てて、さらにその数年後に近所づきあいがはじまった隣家の「高次郎氏」の一生を描きだした文学作品です。
昭和初期の剣客であり刑務所の看守の仕事をしていた「堂々とした立派な風貌で脊も高」い高次郎氏はどういう人物だったのか、そのことを淡々とした筆致で記している静かな小説でした。なんというか男から見てもすごい良い雰囲気の男が、急に自分の家の近くに住みはじめて、会うたびに気分が良いし、興味も惹かれる………………起承転結のみごとな小説でした。
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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
追記 表題の「睡蓮」というのは、刑務所の中にある池に植えられたもので、場所を選ばずに美しく成長する、この植物のについて氏が記していたものです。植物は自分の境遇というのを知らない。知らないまま動じることもなく生きるこの「自然の偉大さ」に打たれた、という氏の著述が印象に残りました。







