新生の門 林芙美子

 今日は、林芙美子の「新生の門」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 林芙美子が100年前の女子刑務所を自分で訪れて考えたことを随筆に記しています。ふつう独房はいちばん汚らしくなるはずなのに、日本の場合は厠とか牢屋がなんだか清潔なんです。この潔癖症は日本の良いところでもあると、思いました。これよりひとむかし前のフランスの都心はあらゆるところが不潔で、香水や糞尿のすごい臭いに包まれていたそうですけど。
 林芙美子の記す「色々な苦しい気持ちをここで洗い清めて出所して来た人にまで辛くあたる社会であってはならないとわたしはおもうのでした。」という一文が印象に残りました。
 

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年の瀬の音 山本周五郎

 今日は、山本周五郎の「年の瀬の音」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
これはすてきな随筆なんです。むかしぼくは山本周五郎は懐古趣味でものを書く人なんだろうか、と思っていたんですけど、どうもそういうことではなく、時間に対するこだわりが特別で、それで古いものや失われてゆくものごとを描きだすのだと今回思いました。年が改まる、師走という季節のことを記しています。日本の年の瀬の感性を描きだしていました。
 

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図書館に生きる道 中井正一

 今日は、中井正一の「図書館に生きる道」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 自然界に於ける秩序の美しさと、論理的思考について、中井正一が書いています。
 本の背後に……「崩れたら、形成しなおそうとしている、成長の生きている形の展望」を感じると、中井正一は記します。中井正一は、京都学派の美学者で、また戦後すぐの1948年に国立国会図書館副館長をやっています。wikipediaには『1937年に左翼活動により治安維持法違反の疑いで検挙される』と記されていて、すごい歴史を生きた人だなあと思いました。

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研究的態度の養成 寺田寅彦

 今日は、寺田寅彦の「研究的態度の養成」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 児童が研究心を持つにはどうすればいいのか、という話しを物理学者の寺田寅彦が論考しています。まず氏は「最も必要なことは児童に盛んに質問させることである」と述べます。本文こうです。
quomark03 - 研究的態度の養成 寺田寅彦
  とにかく児童には、知らないことが恥でない、疑いを起さないこと、またこれを起しても考えなかったり調べなかったりすることが大なる恥である、わるいことであるといった精神を充分鼓吹こすいしてほしいと思う。quomark end - 研究的態度の養成 寺田寅彦

 寺田寅彦が「いろいろ六ヶしい」という不思議な漢字を使っていて、六ヶ所村核燃料再処理事業反対運動のことを連想しました……。本文とまったく関係がないんですが、六といえば、六道の辻というのを思い出します。六道。
 尋問みたいな詰問ではなく、問いかける、というのでは、現代の図書館で質問をする人たちの記録というのがあって「レファレンス協同データベース」というのがぼくは好きで、たまにこの問いの記録を読んでいます。図書館にどういう疑問を持ってやってくる人が居るのか、そのようすをちょっと垣間見られるんです。
 

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花咲ける石 坂口安吾

 今日は、坂口安吾の「花咲ける石」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
  群馬の藤原にあった村々が、ダムの底に消えていったのですけれども、その村で栄えた剣術について坂口安吾が描いています。白土三平はいったいなんの文化を元に大長編のドラマツルギーを構築していったんだろうかと、子どもの頃その原典とした本を知りたかったんですけれども、どうも坂口安吾の作品から若い頃に学んだんじゃなかろうかと、空想をしました。
 みなそこに沈んだ村では、かつて関所破りの賊が村人を襲った、これを撃退し自存自営するために剣技が栄えた。はなしは宮本武蔵にまで及びます。房吉の剣術と侠気が語られてゆき、おもしろかったです。主人公の房吉というのは須田房之助のことです。
 

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自伝 黒島傳治

 今日は、黒島傳治の「自伝」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは黒島傳治の出自について当人が書いている、ごく短い随筆です。農業と漁業をやっていた家で育っていった。近代の戦争の状況も描いています。
「大正八年に兵隊にとられ、それからシベリアへやられた。そこで病気にかゝって、大正十一年四月内地へ帰り、七月除隊になった。」と記しています。こののち二十五年間の、帝国日本軍の兵站に於ける問題についてすこし調べてみました。wikipediaによると大戦中には世界的に飢饉も深刻だったという記録がいろいろありました。

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