読書中にお薦めの音楽

 きょうは0円で聴ける音楽サイトについて紹介します。読書するときに最適な、音楽がいろいろ聴けます。さいきん僕はSpotifyというサイトを使っています。これがじつは0円利用でも、広告の表示が控えめで、ちゃんと快適に使えるんです。youtubeでも聴きやすい音楽が揃っているんですけど、これはちょっと読書するには気が散りやすいサイトなので、あまり使っていません。ブラウザで聴ける無料音楽サイトを5つ紹介します。読書中にぜひ使ってみてください。すべて合法です。なお、自宅のPCやwi-fiを使って音楽を聴くことを想定しています。(野外でスマートフォンをつかって音楽を聴くと、たいてい通信料金がかかってしまいますのでお薦めしません。wi-fiが利用できるところで試してみてください)
  
SOUNDCLOUD - 読書中にお薦めの音楽
★その1 SOUNDCLOUDのジャズPlaylists
○ 登録無しで好きなだけ聴けます。広告もほとんど入らないので使いやすいです。
https://soundcloud.com/search/sets?q=jazz
 
jango - 読書中にお薦めの音楽
★その2 jango
○ これは登録無しですぐに聴けるのが魅力です。
【jango】Classic Jazz
https://www.jango.com/stations/267203974
 
Spotify - 読書中にお薦めの音楽
★その3 Spotify
○ ぼくとしてはこのSpotifyがいちばんお薦めです。eメールの登録が必要なんですが0円会員でも2020年現在では広告の数が少なめで使いやすく、最新の音楽も揃っています。しょうじき、自分が数十万円以上は支払って貯蓄したitunesミュージックの音楽倉庫よりもしっかりした楽曲リストが完備されていて、これがちょっとだけ広告視聴しているだけで聴けるというのがほんと衝撃です。30日間で15時間以上は使えないという利用制限はあるんですけど、聴き放題なんですよ。ちょっとはじめて使ったときはほんとにビビりますよ。いま海外ネットの最新事情は、こんなにすごいことになっていたのか、と驚きます。えっ? これが無料? と耳を疑いたくなるような完璧な品揃えの音楽サイトなんです。けっきょく長時間利用するのなら、このサイトの有料会員になるのがいちばん音楽を聴きやすいように思います。
 
■ Blue Note: Classic Hits
https://open.spotify.com/playlist/03v08073YFtriJYto8uO1K
 
■ クラシック音楽 Lang Lang at Royal Albert Hall
https://open.spotify.com/album/1SATY0ddfZt1ybNSeYBLp9
 
外国語の歌は、読書の妨げにならないのでお薦めなんです。
■ Danna Paola(スペイン語)
https://open.spotify.com/artist/5xSx2FM8mQnrfgM1QsHniB?si=StmNyIiZTaeGSlHvYT-25w
 
■ Egor Kreed(ロシア語)
https://open.spotify.com/artist/2KoLmBXwsgMkfAvoPBlPmb?si=7DuQHRhAToupZLXrBAyj-w
 
■ Fabio Rovazzi(イタリア語)
https://open.spotify.com/artist/35orQw8LgQn7KOFjzCyY7E?si=jztCAUW0RCKbReXbbiuFpw
 
■ ダディー・ヤンキー(スペイン語)
https://open.spotify.com/artist/4VMYDCV2IEDYJArk749S6m?si=eOaxaHSxQj2rzzmYuuqIfQ
 
■ Sultan-Uragan(ロシア語)
https://open.spotify.com/artist/6CbqzviZ9Iw6gwzOxFVLvG?si=dMgSHue-Tci7TUOwDi9axQ
 
■ Matrang(ロシア語)
https://open.spotify.com/artist/7MVKH9fm8zwRycJpRU1UGc?si=rlTeFwmGTpyTdm6RUVp8Rg
 
■ Techno State
https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1DX8ZMwsPgxIOs?si=EYK7Ut47TWi5z3qmFOpMNQ
 
Jamendo - 読書中にお薦めの音楽
★その4 Jamendo
○ ダウンロードも無料の、オシャレな音楽サイトです。気に入った音楽家に寄付をすることも出来ます。Jamendoのラジオは曲を選ぶ必要が無く、読書に最適です。
https://www.jamendo.com/radios/BestOf
  
Youtube - 読書中にお薦めの音楽
★その5 Yotubeミュージック
○ いわずと知れたYoutubeです。当たり前なんですがyoutubeで音楽が聴けます。これは読書しながら使うにはちょっと無理があるかと思います。いろいろおもしろい動画が次から次に出てきて、そっちに夢中になってしまって、読書どころではなくなって、果てしなく気が散っちゃうからです。それでもミュージッククリップの揃いかたは世界一です。世界中の音楽が聴けます。
 
■ Eddy Kenzo(ウガンダ)
https://youtu.be/VAzRKql3vpY
 
■ Sauti Sol(ケニヤ)
https://youtu.be/oNXvfQv1Qyc
 
■ Sech(エクアドル)
https://youtu.be/sijiZyndvtc
 
それから、youtubeには音楽の再生に特化したYoutube Musicというのがあります。これは読書に最適だと思います。開始時に数秒の広告が入りますが、テレビやラジオと比べるとかなり使いやすいです。
■ bluenote ■ ショパン ■ ドビュッシー ■ ヴィヴァルディ ■ シューベルト ■ シベリウス ■ チャイコフスキー ■ ハイドン ■ バッハ ■ モーツァルト
 
有料利用ならSpotifyが使いやすい。無料の広告ありで聴くならYoutubeMusicという結論になりました。
以上です。ほかにも出逢ったことのない音楽が、ネット上には、あまたに眠っています。

bookimage01901sono136 2 - 読書中にお薦めの音楽

 
(電子書籍の更新は2日後に再開します)

長崎留学 中谷宇吉郎

 今日は、中谷宇吉郎の「長崎留学」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 ぼくは、武家社会と維新のことについてうといんですけど、いつか知ってみたいと思っていて、ちょうどこの蘭学と維新の随筆を見つけて読んでみました。「覗かせてくれるという一番大切な点」という中谷宇吉郎の指摘が、ものすごく印象に残りました。たとえば映画を見ていて観客の自分たちは、ギャングやマフィアに感情移入して、その生き方を垣間見るんですけど……ほんのちょっとだけ、カケラだけでも理解してみるというのがなんだか、重大なような気がするんです。
 蘭学者は西洋の医学と文化を、つたない言語能力で垣間見た。このちょっとだけ『覗けるようになっている状況』というのがじつは、未知との遭遇としての価値があるように思いました。
 まだすこししか理解できていない、自分たちの不能が目に見えている、という条件のほうがかえって学びが深まる可能性が高い、ように思いました。
 

0000 - 長崎留学 中谷宇吉郎

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

おりき 三好十郎

 今日は、三好十郎の「おりき」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 三好十郎は戦後にも読まれ続けた詩人であり劇作家なんですけれども、今回の本を読んでいると、あきらかに日本のファシズムを肯定的に描いている……のです。前半は、農村にまだ機械文明が上手く入りこんでおらず、貧困と労苦が絶えない状態が描かれています。後半はもう戦争への参加一色の物語になっていて、読んでいてこういう本は、まったくおすすめできない近代文学だ、と思いました。資料として読むのならまあ問題は無いと思うんですけど。ぼくはwikipediaの「ファシズムの定義」の頁と同時に読んでみました。ただ、じっさいの作中の当事者は、戦後の蔑称となった「ファシスト」とはまったく異なる、やむべからざる事態によって戦争に参加するしか無くなる状況が描かれていて……要するに強制的な徴兵なんですが、これに誰も疑問を感じず賛同しているところが戦後には見受けられない表現なんです。貧しい青年がこの日本のファシズムから逃れて自由になる具体的な方法は、当時は無かった、というのが読後の感想です。金持ちの家系なら、海外留学させたら徴兵されなかったらしく、じつは漱石も兵役逃れをやっていたわけなんですけど、それらはごく限られた知識人だけが出来た裏技であって、大多数の人は徴兵から逃れるのはほとんど無理だった。
 三好十郎はファシズム思想を持っていたかというと、この本で読んだ範囲では「ロマンチックで神秘的な側面を詰め込んだ、集会やシンボルなどの美学の構造」と「帝国を目指す」それから「新しいナショナリストの権威主義的な国家の作成に賛同している」の3箇所には当てはまる部分が色濃かったのですが、もっとも重大な「暴力主義」や「男尊女卑」や「理想主義的変革」や「カリスマ的命令形態」というのはいっさい存在していませんでした。
 与謝野晶子や夏目漱石がどのようにファシズムと対峙したのか、あるいはファシズムにどの箇所で加担していたのか、それを本を読みながら調べてゆくのは興味深い謎解きで、百年前の賢い人びとが危機に対してどういうふうに考えていたのかを、歴史上の事実と答え合わせしながら読んでゆくと、今の自分たちが分からないままやっていることが、のちのちどういうように展開してゆくのか、想像しやすくなると思うんです。ちょっと古い時代の変化を追うことで、文明の変化が自分たちをどのように変えてゆくのか、どこを警戒すべきかが、少しは見えてくるのではないかと思いながら、この大戦中の物語を読み終えてみました。
 

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(総ページ数/約100頁 ロード時間/約10秒)
 

0円オーディオブック

audiobooks01 1 - 0円オーディオブック

 「明かりの本」はじつは、Google Chromeの拡張機能を使ってオーディオブックとしても使えるんです。こちらから、詳細を読んでみてください。小説や随筆を縦書きで読みすすめながら、同時に耳で聞いてゆくことが出来るんです。0円のオーディオブックとして使えます。読み上げ速度や音程を調節して、お好みの音声で、小説や随筆をお楽しみください。
 奇妙な声で読み上げてくれるので、詩集や、美しい文体の短編には、あまりオススメ出来ません。
 
 オーディオブックとして聞くのにおすすめの作品ベスト3は、コレです。
 【No3】日本文化私観 坂口安吾
 坂口安吾の随筆は、深い内容を、やさしい言葉で書いているので、とても聞きやすかったです。

0000 - 0円オーディオブック

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 【No2】痴人の愛 谷崎潤一郎
 平易で聞きやすい日本語なので、聞きながら読んでゆくのに最適です。

0000 - 0円オーディオブック

 
 【No1】三四郎 夏目漱石
 人工知能の、間の抜けた声で聞くのに、もっとも相応しい近代文学だと思います。オーディオブックは、長時間かけてのんびり聞いてゆくのがオススメです。Netflixでプリズンブレイクを見てゆくような感じで、明かりの本のオーディオブックをお楽しみください。

0000 - 0円オーディオブック

0円のオーディオブックを使う方法は、こちらをご覧ください。PCやiPhoneやタブレットで、オーディオブックを使えます。完全に0円です。

農業物理学夜話 中谷宇吉郎

 今日は、中谷宇吉郎の「農業物理学夜話」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 戦争が終わって、ニセコの観測所を農業の研究所に生まれかわらせようという活動があった。科学者の中谷宇吉郎がそれに関連する研究のことを記しています。宮沢賢治が演劇で描いたことが、本当にのちの世で起きていたんだなあと思いました。科学者が読み解く農業というのは、おもしろい視点がいろいろあると思いました。話しはこういうところから始まります。
quomark03 - 農業物理学夜話 中谷宇吉郎
  農学部の先輩の先生の話では、農業は天地人の綜合芸術で、そのうち天が八十パーセントを支配している(略)肥料も人手も不足で皆が心配した年でも、天候がよければ稲は平気で伸び、立派に平年作近い収穫をあげている。quomark end - 農業物理学夜話 中谷宇吉郎
 
 小学校の頃に学んだ百葉箱の話しみたいなことがことこまかに書いてあるんですけど、人類が天候をコントロールできない、冷害にきわめて弱い1940年代の農作物について論じていて、ちょっと調べてみるとこの5年後くらいの1950年代から、ビニールハウスで気温をコントロールして作物を作る時代が来ている。研究者たちがさまざまな可能性を試行錯誤して試していって、5年10年経ってやっと実用的な方法が出てくるもんだなあと思いました。ちょっと古い時代のことを調べてみるのが面白く感じました。「百姓が一番むずかしい仕事なので、帰農などということは、そう生易しく出来るものではない。」というような記述のはしばしに、中谷氏の自然界と農業に関する思い入れの深さを感じました。なんとなく読みすすめていったのですが、昭和二十年の十二月にこういうことを考えていた学者が居たのだと思うと、さいごの数ページの記述に、なんだか感動するところがありました。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

映画の世界像 寺田寅彦

 今日は、寺田寅彦の「映画の世界像」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 百年前の寺田寅彦が、映画の可能性についていろいろ論じているのですが、百年後に読むと、こういうのはたしかに3DCGで実現したことがあるなとか、ちがうところで楽しんで読めました。カメラ映像には以下のような可能性がある、本文こうです。
quomark03 - 映画の世界像 寺田寅彦
  (略)……眠っているように思っている植物が怪獣のごとくあばれ回ったり、世界的拳闘選手けんとうせんしゅが芋虫のように蠢動しゅんどうするのを見ることもできるのである。quomark end - 映画の世界像 寺田寅彦
 
 寺田はカメラフィルムの可能性について論じているのですが、いろんなヒントがあるように思いました。顕微鏡的世界こそが真に驚歎に値する、そのような映画はまだあまりない、と言っているんですが、科学者の好奇心は、そういうところにあるんだなあ、と思いました。

0000 - 映画の世界像 寺田寅彦

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

海野十三敗戦日記

 今日は、海野十三の「海野十三敗戦日記」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは海野十三が第二次大戦中の空襲などについて、記している日記なんです。ぼくはこれを二回読んだんですけど、原爆のことについて、かなりリアルタイムで書き記していて、時間の経過と共にその問題に関する理解を深めていっているところと、被害が残る広島に移住を決める家族の描写がとても印象に残りました。
 

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偶言 津田左右吉

 今日は、津田左右吉の「偶言」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 日本の伝統美は、淡泊なものが多いと考えられてきた。濃艶で華麗なものがいったいどこでどのように歴史の渦の中で、封じられてきてしまったかを、津田左右吉が検討しています。この記述が印象に残りました。
quomark03 - 偶言 津田左右吉
  気力の横逸し、生命の緊張した時代には随分力の強い、規模の大きい芸術が生まれている。過去ですら、そうであった。おとなしい、いわゆる上品な、さっぱりした趣味のみを将来に期待するのは大なる誤りである。quomark end - 偶言 津田左右吉
 

0000 - 偶言 津田左右吉

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二つの道 有島武郎

 今日は、有島武郎の「二つの道」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 有島武郎はこう言うんです。
quomark03 - 二つの道 有島武郎
 二つの道がある。一つは赤く、一つは青い。quomark end - 二つの道 有島武郎
 
 ここから迷いが生じる。赤と青の道。なんだか、映画でみたシーンにそっくりなことを言うもんだと思いました。
 有島武郎というと、北海道で農地の解放運動をした、という印象が強いのですが、今回の随筆を読んでいて、革命や哲学に深い関心があるように思えました。
 

0000 - 二つの道 有島武郎

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

世界的 太宰治

 今日は、太宰治の「世界的」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 第二次大戦後の中国で、いちばん熱心に読まれた日本の作家は太宰治である、というはなしを聞いて、そうだったんだ、と思ったことがあります。太宰治は、戦時中からおそらく、世界文学というのをかなり志向していたのだなというのが分かる随筆でした。
 太宰治は聖書のことを語っています。そういえばユダのことも他の小説で書いていました。
 

0000 - 世界的 太宰治

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

yahoo!japanで3月11日に「3.11」と検索すると10円寄付されます。
また少額ですが、Yahoo!ネット募金で東日本の大震災にかんする寄付をさせていただきました。

新しい文学の誕生 宮本百合子

 今日は、宮本百合子の「新しい文学の誕生」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 宮本百合子の戦後の本を読むと、戦争中に文学がどのくらい制限されていたのか明記されていて、こういうのを読むとおどろきます。
 戦後すぐの死者って、すごい多かったらしいんです。殺されない自由は保障されたんですけど、まだ生きる場所や働く場所が出来ていないころにどういう文学が現れてきたのか、そういうことを記している随筆なんです。戦後の混乱期にはドストエフスキーが愛読されている、と宮本百合子が書くんです。
quomark03 - 新しい文学の誕生 宮本百合子
   二十四時間を、八時間から九時間以上職場にしばられ、千八百円でしめつけられつつ家族の生活をみている正直な勤労者の青春にとって、きょうの猟奇小説と、ロシアの人民が暗黒のなかに生を苦しんでいた時代のドストイェフスキーの世界は、何を与えるだろう。しかし、偶然は、そういう作品をも或る休みの日の夜、人々の手にとらせるのだ。その人は、何の気もなしに読む。そして何と思うだろう。どんな感じがしただろう。quomark end - 新しい文学の誕生 宮本百合子
 
 このあとの、個人が己にしか書けないことを発見する、という箇所の文章が、すごかったです。
 

0000 - 新しい文学の誕生 宮本百合子

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フシギな女 坂口安吾

 今日は、坂口安吾の「フシギな女」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは、随筆的な作品で、築地八宝亭一家殺人事件におけるO嬢のことについて書いています。wikipediaで読んだ時の印象と、坂口安吾が思索した内容との、違いが印象に残りました。wikiと一緒に近代文学を読むと、なんだがとても興味深いように思いました。
 坂口安吾の書いていることは二次資料みたいなものであって又聞きなので事実から遠のいているはずなんですけど、その代わりに人間性の考察というのが多分に含まれています。
 そういえば戦中には、一般人の殺人事件の報道がかなり制限されていた戦時体制があったんです。その言論統制が終わって、5年くらい経ったころの、万人に言論の自由が認められはじめた時代の、殺人事件の考察です。坂口安吾はこの事件に関して批判を繰り広げたある批評家に対して、苦言を呈しています。この箇所の事実に即した結論は、wikipediaに書いていました。坂口安吾は、偽りのことばについて繰り返し考え、また報道や雑誌による、犯人ではないかもしれない容疑者の人権についての問題点を指摘しています。マスコミや雑誌ではあらゆることに結論を明示したがると思うんですけど、小説家の重大な特徴として断定を避ける、というのがあるように思いました。安吾は予言ごっこをしたいのではなくって、人間が困苦に陥ったときにどういう考えで動くのかを、考えているんです。戦時中に言論をやりつくした作家の迫力がありました。戦後の民主的な報道の仕組みが、リアルに作られていってるところが、ちょっと見えるように思いました。
 

0000 - フシギな女 坂口安吾

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