論語物語(7) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その7を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 宰予は、昼寝をしてしまって授業に遅れた。失敗をしたときに口先でごまかす、というのを孔子はかなり問題視して、こんかい弟子を大声で怒鳴りつけているんです。……これはどういうことなんだろうと、かなり読んでいて分かりにくい。遅れたことよりも、言語や学問に対する不徹底さを、孔子は憂慮しているようです。
 孔子が言う「学問は自分のためにするので、他人のためにするのではない」という……世間から隔絶されたところに学問がありうる、という話しは、腑に落ちました。ランボオは二十歳をすぎたら文学の世界から出ていった。美術はまさに、島に一人で篭もって音信不通となって楽園を描きつづける人こそがすごいわけで、そういえば孔子がいちばん重大視した顔回は、けっきょく学問を政務に役立てる人生では無かったし、学究は、世間と結びつかないところにあるように思いました。
 

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論語物語(6) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その6を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 孔子がもっとも重大視した弟子は、勇猛な子路と、無欲な顔回の二人います。
 顔回は身体が弱いので、激務をこなす役人になれる可能性はほとんど無い。
 孔子は、顔回の仁を重んじて生きる姿をいつも高く評価してきた。
 冉求ぜんきゅうは、はじめは顔回の生き方を、ただ慰めを求めて学問に馬鹿正直になっているだけだと思い込んでいたのですが、孔子の教えを学ぶうちに、顔回の素朴な学び方こそが重大だと分かるようになってきた。
 

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論語物語(5) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その5を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今回の物語を一言で表現すると、巧言令色鮮し仁こうげんれいしょくすくなしじんということだと思うんですけど、これが生まれつきの軽薄さから来るのでは無くて、状況を推し進めるときに、必然的にウソが入り混じっていって、最後には虚偽のほうが中心になってしまう、という展開が印象深かったです。子路は孔子一門を有名にするために、実力が足りない人を要職につけてしまい、孔子はこの問題について直接論じるんです。今回は言語論についての考察でもあって、普通に勉強になる話しだと思いました。
 本文とは関係が無いんですが、要職に登用をされると、リスクが激増してしまう……ということを思いました。
 子路は、この小説だけを読むと、調子乗りの知者のように見えるんですけど、ほかの論語の本を読むと、孔子の一番弟子のような存在の、古参の大男で、孔子に出会うまえはたいへん野蛮な男で、孔子一門の中でもっとも武勇に長けた、戦闘的な男だったそうなんです。wikipediaで子路について書いていたので、これが参考になると思いました。
  

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論語物語(4) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その4を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 この物語を読んでいると、対人関係の色濃さ、というのを感じるんです。現代で、こんなに密接に人と関わることがあるんだろうか……と思いました。日本では特に、こういう師弟関係は、存在しそうに無いです。
 孔子は、浮き足だって未来の成功を夢見ている子路にたいして、諭したいんですけれども、子路には「浅薄」な自負心があってそれで考えを深めることができない。孔子が弟子を慮るその内容に興味をひかれました。もうちょっといろんな本で孔子のことを知らないと、どうも判らないところがあるように思いました。こんど別の本も読んでみようかと思います。ちょっと調べてみると、文庫本だけでも五十冊以上、孔子の本がありました。
『孔子』の本は、Kindle Unlimitedの読み放題で、あまたに読むことができるので、ぼくはとりあえず今からこれを読もうと思います。
https://amzn.to/30WpzZM

 

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論語物語(3) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その3を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今回は「伯牛はくぎゅうやまいあり」というエピソードです。
 今回の物語に登場する、病身の伯牛は一人で黙考しているうちに「戦慄と、萎縮と、猜疑と、呪詛と」に嘖まれるんです。弛まずに学び続けた中国の偉人であっても、親友や師を逆恨みしてしまったりする。それには原因があって、せっかく学んだのに難病に冒されて心も病みつつあるからなんですけれども……。
 孔子は困っている弟子のことを、いったいどう考えるんだろうかと思いながら読みすすめました。
 孔子はなぜか、かつて共に苦労した話しを、伯牛に伝えるんです。
 今回、伯牛が「真似」という問題をすこし論じていたんですけど、最近なんだか気がついたことなんですけど、「倣う」というのは成長に重要なことで、成績の良い人を真似て学習すると能力も上がるわけで、なんでも真似るという習性が誰にでもあると思うんですけど、真似という行為をしていると、あることが起きるように思うんです。
 能力の高い人を真似ていると、なにが起きるかというと「危険」だけをとにかく吸い寄せてしまうと思うんです。投資でバリバリ稼いでいる人を真似ると、すごい借金を吸いよせてしまう。軽業師の真似をすると怪我をする。
 真似、という行為をして、いちばんさいしょにやって来るのは、その人が抱えているリスクだ、と思ったんです。ヘタをすると危険だけを自分の手元に吸いよせてしまう。
 オリジナルに行動している人は、リスクが目に見えた上でいろいろ独特な活動している。ぼくはコピペやマネが好きなんですけど、モノマネ師は、リスクが目に見えないまま形だけ真似るから、どこからリスクが飛び出してくるかが分からない状態なんです。
 孔子の物語を読んでいて、誇大妄想になっちゃったらどうしようと思って警戒していたんですけど、この翻訳者の下村湖人というのがあくまでも凡人の眼差しで中国の古典文化を読み解いていて、そういう危険性はけっこう無さそうだなと思ってホッとしながら読みすすめています。
 じっさいの孔子の考えは、以下の本文から読んでみてください。
 

0000 - 論語物語(3) 下村湖人

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論語物語(2) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その2を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 この物語ではなんだか孔子が、妙に人間的に描かれているところがあっておもしろかったです。孔子はしょっぱなから、弟子の子貢しこうに皮肉を言ったりするんです。孔子たちについて、どうにも偉人のイメージからはほど遠いことがいろいろ書かれています。「弁論のゆう」であるはずの「宰我さいが懶者なまけもので嘘つきだ」とか。「孔子の声はふるえていた」というようなところにも、偉大さとは異なる人間っぽい描写がありました。
 大器晩成というときにも記されている「器」というのを、孔子やその弟子たちがどのように考えていたのか、今回はそのことが描かれていました。本文の、この箇所が印象深かったです。
quomark03 - 論語物語(2) 下村湖人
  「子貢、何よりも自分を忘れる工夫をすることじゃ。自分の事ばかりにこだわっていては君子にはなれない。君子は徳を以てすべての人の才能を生かして行くが、それは自分を忘れることが出来るからじゃ。才人は自分の才能を誇る。そしてその才能だけで生きようとする。無論それで一かど世の中のお役には立つ。しかし自分を役立てるだけで人を役立てることが出来ないから、それはあたかも器のようなものじゃ。」quomark end - 論語物語(2) 下村湖人
 
 今回作中になんども出てくる「公冶長篇こうやちょうへん」というのは、『論語』の第五章のことらしいです。

 

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