もりのおひめさま ジビュレ・フォン・オルファース

 今日は、ジビュレ・フォン オルファースの「もりのおひめさま」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 ジビュレ・フォン オルファースはドイツでは有名な絵本作家です。「もりのおひめさま」は童話というよりも、絵が中心の絵本です。お姫さまと、森の小さな生きものたちの1日を描いた物語です。朝に始まって夜に終わる、牧歌的な絵本でした。
 

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カラー アンデルセン

 今日は、アンデルセンの「カラー」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 collarカラーというのはワイシャツのえり、のことで、今回はこのワイシャツの「カラー芯」とか「カラーキーパー」とかいわれる、シャツのエリにはめ込む小さな板のことを、カラーと記しています。カラーがいろいろ話し込む、なんだか可愛らしいお話しなんです。
 

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 最後がちょっともの悲しいんです。アンデルセンは、百数十年も愛読された作家なんですが、個人的な恋愛はもの悲しいものが多かったらしいです。

ねずみの冒険 小川未明

 今日は、小川未明の「ねずみの冒険」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 ネズミ取りにひっかかったネズミをどうやって処分しようかということで悩む主人がいるんですが、これがずいぶんものぐさで、めんどうくさがりな男で、猫にやらせようとしたり、いろんな方法を思いつくんですが、ぜんぶ具体的にやるにはだるいのでやってられない。『あまりにも……ものぐさすぎるハンター』というテーマで短編小説を書いたらずいぶん奇妙な物語になるのでは、と思いました。これは童話なので、もっと牧歌的な内容で、後半はネズミを助けたい少年が主人公になったりするのでした。
 

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けが を した おほかぜくん 村山籌子

 今日は、村山籌子の「けが を した おほかぜくん」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 風が登場する童話というと『北風と太陽』が有名かと思うんですが、日本では北風はなぜだかもっと牧歌的な存在であることが多いように思います。村山籌子はあまたの童話を残した作家で、これは幼稚園児限定の、かなり幼子向けの、読み聞かせ用の童話なんです。「おおかぜくん」の元気な姿が印象に残る童話でした。「北風と太陽」ではなくて「北風と石塀」なのでした。とくになにも起きていないのに、最後の三行がなんだかすてきなおとぎ話でした。
 

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瘤とり 楠山正雄

 今日は、楠山正雄の「瘤とり」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは誰もが知っているような、こぶとりじいさんの童話なんです……いちから読んでみると、なんだか井上円了の妖怪談みたいな話しなんです。妖怪たちがおじいさんの前で、宴会を始める。鬼の集団のなかに、いきなり人間がひとり入りこんでしまう。おもしろい踊りができなければ「いろいろな化物」たちに食べられてしまう。それでなんとか踊ってみる……。
 鬼たちは、あしたも楽しい踊りを見せろというので、おどしのための人質としておじいさんのこぶを、キレイに取りさって、これを人質とするのでした。おじいさんとしては、こぶはたんに邪魔なだけだったので「しめた」と思うのでした。
 こぶが取れてきれいになった姿を見た、おとなりのおじいさんが、真似をして鬼たちのところに乗り込んでいくと、ずいぶん変なことになる。かなり似たようなことをしたはずなのに、結果はずいぶん違うもんだという……。
  

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追記  真似をしたらぜんぜんちがう結果になったというのは、現実でもしょっちゅう起きることのようにも思いました。寓意が妙で、なんだかすてきな童話でした。

おくさま狐の御婚礼 グリム

 今日は、グリムの「おくさま狐の御婚礼」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 九尾のキツネというと中国の伝説だと思うんですが、こんかいこの西洋のグリム童話に登場するんです。
 九尾の古狐は、死んだふりをしてみて「おくさま狐」がどうするのかを、ためしてみることにしたんですが、これが本格的すぎて、ほんとにながらく死んだ状態になるんです。
 すぐにいろんな再婚あいてが現れるんですが、やっぱり九尾のキツネともういちど結婚をしたい、おくさま狐なのでした。
 そのあと……「いちばんおしまいに来たのだけは、ふるとのさまのお狐とそっくり、九尾きゅうびの狐でした。」これにはさすがに喜んで、おくさま狐はさっそく結婚の準備をするんですが……童話にネタバレがあるかどうか分からないんですが、今から読む予定のかたは、先に本文を読むことをお勧めします。
 結婚の支度がととのったとたんに、九尾の古狐は生き返って「一ぴきのこらず、ぴしぴしひっぱた」いて、おしおきをするのでした。
 これで話しが終わりなのかと思ったら、第二話があって、こんどはほんとに「おきつねのふるとのさまがおかくれ」になって、つまり九尾の古狐がなくなって、おくさま狐は泣いている。いろんな新郎候補がやって来るんですが、どうも運命の人だとは思えない。そこでなぜか、「おくさま狐」は「赤いズボン」を履いていて「とんがったお口をして」いたら良いのだと思い込むんです。じっさいにそういう姿をした「わかい狐」がやってきて…………どうなるのかというと、そのまんまお互いに満足してハッピーエンドに至るのでした。えっ? 最後だけはなんのトリックもどんでん返しもない、ふつうに現実っぽく進展するのか、というのが意外でした。
 再読してみると、古狐はどうも、ちゃんと未来のことを考えていて、賢いんです。大問題の予行演習をしてから、こんどは本番が始まるという、展開なのでした。西洋では、グリムの本を読んで育った子どもたちが、昔はいっぱい居たんだろうなあ、と思う童話でした。
  

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