ゴリオ爺さん バルザック

 今日は、バルザックの「ゴリオ爺さん」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これはかなり長大な文学作品で、あまたの登場人物が出てきます。
 
■主要登場人物
・ウージェーヌ・ラスチニャック………うぶで野心家の学生。主人公。
・ゴリオじいさん………娘たちを愛するあまり破産した。
・レストー夫人………ウージェーヌが一目惚れした美女で、ゴリオじいさんの実の娘。
・デルフィーヌ・ド・ニュシンゲン夫人………銀行家の妻で、ゴリオじいさんのもう一人の娘。
・ヴォートラン………謎のお尋ね者。
・ボーセアン夫人………ウージェーヌの遠い親戚のお金持ち。
・ヴィクトリーヌ・タイユフェール嬢………主人公たちとおなじマンションに住む、かつて孤児だった悲しげな目の美少女。母は亡くなり、父とずっと会えぬまま生きてきた。
 
 ヴォートランという謎の男がかっこいいです。主人公は成り上がりのお金持ちを目指していて、3人の美女と恋愛をする。この青年のマヌケなところが読んでいてほんとうにおもしろかったです。たぐいまれな喜劇だと思うんですけど、倫理的な人間性の描写に感銘を受けて、そこがバルザックの最大の魅力のように思いました。
 

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痴人の愛 谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「痴人の愛」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは年下の恋人に翻弄される男の物語なんです。ぼくはこれを十数日間にわけて読んだのですが、序盤から終盤までずいぶん楽しんで読めました。文体が現代のものとほぼ同じ、洗練されたものなのですが、内容はやっぱり鹿鳴館とか文明開化の気配が残っていて、その世界から出ていって古い日本でも無い西洋の複製でもない新しい自己を作らんとする生き方が興味深かったんです。後半になるともう、主人公の心情の描写がしっちゃかめっちゃかになっていて、悪友と浮気性のナオミが次々に問題を引きおこし、まるで狂騒の坩堝に放り込まれたような熱のある展開で、その密度の濃い事件の描写がまた谷崎文学の醍醐味になっていると思います。
 なおみ、という名前は現代ではごく普通の女性名なんですけど、じつは欧米のNAOMIという名前をローマ字読みしたものをもらってきて、日本人の名前として定着した(ようだ……たぶん)というのを知って驚きました。直美とか菜緒美とか良く聞く自然な名前だと思うんですけど、近代以前にはほぼ存在しない名前だったようです。あと辞書で語源を調べると、縁起の良い言葉なんですよ。
 
 

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破戒 島崎藤村

 今日は、島崎藤村の「破戒」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 この小説は、文章は優しい言葉で記されていて読みやすいのですが、内容が難しく、登場人物も多いですので、wikipediaの文学解説と同時に読み進めてみてください。ぼくは藤村の「若菜集」が好きで、その作者がドストエフスキーのような群像小説を書いたということで、読んでみたいと思っていました。
 四年前に、ある選書リストにマーティン・ルーサー・キングの著書『黒人はなぜ待てないか』という書籍と同時にこの、藤村の『破戒』のことが紹介されていて、それでこの小説を読みはじめました。難読書ですので一気に読み終えることはできないかと思いますが、ぼくは一日に一章読むことにして、二十日間かけて読んでみました。
 古い話しなんですけど、後半でアメリカに渡り移民として生きる可能性について少し記されていたり、主人公丑松の、父とは異なる思想を持った猪子先生への思いの描写があったり、新しい時代にも通底している普遍的な描写がさまざまにありました。「坊っちゃん」や「こころ」を書いた夏目漱石も、この「破戒」を高く評価していて、近代の代表的な文学であるように思います。
 島崎藤村はこの本を自費出版で出している。僕が印象に残ったのは、主人公の丑松が古里でつくってもらった、竹の皮につつまれたおにぎりの描写なんですけど、近代の魅力は、貧しさにも豊かさにも深く関わった作家がいるところではないだろうか、と思いました。
 

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夢十夜 夏目漱石

 今日は、夏目漱石の「夢十夜」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 
 ぼくは数年前にこれを読んだのですが、十個の独立した夢が描かれていてそれぞれにちがう作者が描いたんじゃないかというくらい雰囲気が異なっていて、どれかひとつだけを読んでみてもじゅうぶん楽しめるんです。第一夜ととくに最終夜の第十夜が印象に残ります。
 

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