雨粒 石原純

 

 今日は、石原純の「雨粒」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは科学の随筆なんですけれども、霧箱というものが登場します。この随筆のもう少しのちの一九五〇年ごろには泡箱というのが米国で発明されて、これでノーベル賞を得るような新発見があった、というのを知りました。
 

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俳句上の京と江戸 正岡子規

 今日は、正岡子規の「俳句上の京と江戸」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 正岡子規が京都と東京の俳句の違いを記しています。
 漱石の言葉づかいと、親友の子規の言葉づかいは、時代がまったく同じなのになんだかちがうんです。江戸、という言葉一つをとっても、漱石は『江戸川』とか『江戸名所図絵』ということを記す時くらいしか使わないんです。いっぽうで子規は東京のことを江戸、江戸、と記します。俳句の研究を通して古典文学を学んでいった子規と、英文学を学びながら新しい小説を書いていった漱石とで、言葉の考え方がかなり違うようです。
 東京、東京府、という言葉を使いはじめたのは明治の始まりの頃なんです。
 漱石はこれを気に入っていたようで、東京という言葉を多用しています。
 漱石の「こころ」では、東京という言葉が七十四回も使われているのに、江戸という言葉はたったの一回しか使っていない。
 子規はこの随筆で「江戸」を八十七回も記していていちども東京と書かない。
 ちょっと、種ふくべ、にかんする俳句を調べてみると、漱石と子規と虚子でこういう俳句がありました。
 
 誰彼にくれる印や種瓢 高浜虚子
 恩給に事を欠かでや種瓢 夏目漱石
 くりぬいて中へはいらん種ふくべ 正岡子規

 

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晶子詩篇全集拾遺(59)

 今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(59)を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
「心の奥の薔薇」という詩の言葉のそばに配置された物象が、不思議に印象的な……日常と街と心象を活写した三つの作品でした。
 

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閑天地 石川啄木

 今日は、石川啄木の「閑天地」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 この随筆集には「夏は来ぬ」というような美しい詩も記されています。おもに日々の雑感を閑天地にて書いています。啄木がラファエロ・サンティの絵画を眺めながら、イタリアやロンドンへの憧憬を書いているところが面白く感じました。世界史や古典思想とかもずいぶん壮大に描きだしていて、なんだか奇妙な随筆なんです。なぜ啄木がカーライルの思想に興味を持ったのか、調べてみると4歳年上の栗原古城がカーライルの本を熱心に翻訳していることがわかりました。啄木は、栗原との親交によって、海外のことを学んでいたようです。
 この随筆は言葉づかいがすてきで「雨声を友として語り」「我がなつかしき故山の読者よ」「稚き心の夢の瞳ひらきぬれば」……というように文体がいま読んでも美しいように思いました。「我が四畳半」という随筆集がこの本の中心を占めているのですけれども、貧しくてもゲーテや与謝野晶子やカーライルの本を読みつづけ、作曲家で思想家のリヒャルト・ワーグナー(ワグネル)の研究を続けた、近代の文学者のあふれる思いを垣間見たように思いました。ところで啄木は意外と勉強ができなかったらしく、カンニングをして落第したことがあるんです、そう思ってこの難文の随筆を読むとなんだか楽しかったです。

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乗合自動車 川田功

 今日は、川田功の「乗合自動車」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは掏摸と刑事のはなしです。掏摸のものの考えがなんだか下品というか生々しく、その犯罪心理に興味を引かれました。ライバルの掏摸のことを思いだしつつ、刑事が見張っているところで悪事をなそうと夢中になる、罪のなすりつけをする……。どうもこう、最近思うことは、近代文学にはよく勧善懲悪か、その逆を行くユーモアというのが描かれています。文学においてはこれが重大な魅力になっていると思いました。
 

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野分(1) 夏目漱石

 今日は、夏目漱石の「野分」その(1)を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これから12回にわけて、漱石の野分を読んでゆこうと思います。数カ月くらいかかると思います。下記リンクから全文を読むことも出来ますので、そちらもご利用ください。ぼくは漱石の長編を5つくらい読んだんですけど、この「野分」ははじめて読みます。これちょっとすごい作品で、「坊っちゃん」の迫力と、「私の個人主義」といった漱石のじっさいの思想とが、入り混じったような構成で始まります。漱石と言えば、作者と主人公とがずいぶんかけ離れているところにその小説の魅力があって、なにせ処女作は、主人公がどこにでも入りこむ小さな猫だったわけで、それからプー太郎いまでいうニートを主人公にして物語を描くこともあります。今回は、主要登場人物と漱石はかなり近しい人物像に思います。どちらも文学者で……次回に続きます。
 

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