今日は、正岡子規の「夜寒十句」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
言語の活動に関してどこから行為できなくなるか、というのは人によってちがうわけで、小学生のころはルビをふっていない小説は読めなかったわけで、大人になったら英語の本をすらすら読めるようになる人も居るらしいんですけど、そういう人でも詩を英語に翻訳するのは無理だったりもする。ぼくは近代文学なら読めるんですけど、それより古くなって口語体が消え去ってゆくとあんまり読めないです。
漱石の親友だった正岡子規の文学を読んでみたい、とよく思うんですけど、これが言文一致体が完成する寸前の文体なので、難読の文章になっていて、読みすすめるのがどうもむつかしいです。これはごく短い作品で、ある夜に起きたことを随筆みたいに順番に描いていって、夜寒かな、でおわる俳句を十句かきしるしています。おわりの二句がなんとも文学的情景に思いました。
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