今日は、有島武郎の「溺れかけた兄妹」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
「友達のMと私と妹」の3人は、穏やかな海で遊んでいたのですが、土用波にもってゆかれて溺れかけてしまった。なんとか砂浜に戻るのですが、妹は泳ぎきれずに戻れなかった。Mさんはけんめいに助けを呼んで溺れかけた妹を助けてもらえたんですが「私」は茫然自失してしまって、けっきょく妹を見捨ててしまったような状態になってしまった。これは実話っぽい教養小説なのでは、と思いました。
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最後の一文はこうでした。「あの時ばかりは兄さんを心から恨めしく思ったと妹はいつでもいいます。波が高まると妹の姿が見えなくなったその時の事を思うと、今でも私の胸は動悸がして、空恐ろしい気持ちになります。」