鏡中の美女 マクドナルド

 今日は、マクドナルドの「鏡中の美女」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 スコットランド生まれのジョージ・マクドナルドによって描きだされた、古い鏡に見入られた青年の物語です。
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 鏡のうちを見つめてちあがるや、彼は異常の驚きに打たれた。鏡にうつっている部屋のドアをあけて、音もなく、声もなく、全身に白い物をまとっている婦人の美しい姿があらわれたのである。婦人は憂わしげな、消ゆるがごとき足取りで、彼に背中をみせながら、しずかに部屋のはずれの寝台に行き、わびしげにそこへ腰をおろして、悩ましげな、悲しげな表情をその美しい眼に浮かべながら、無言の愛情をこめた顔をコスモの方へ振り向けた。quomark end - 鏡中の美女 マクドナルド
 
 なんだか、源氏物語の「夕顔」を連想させるような、西洋の美しい物語でした。
 
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)

追記  鏡をつるぎで一撃しただけでは怪異は終わらず、そこからさらに神秘的な展開があり、喪失した鏡と姫がどうなったのか、究明篇が開始されるのがみごとでした。いぜん読んだ現代漫画の原典は、じつはこれなのでは……と思えるような雅な物語でした。おもしろいのは、終盤の主人公の行動と、主人公が破局に至る重大なシーンを、作者が意図的に飛ばして最後の局面をいきなり描いているところで、姫と青年の恋の理由も同様に、飛躍をしていていきなり結びついているところが、神秘的ですてきでした。