今日は、豊島与志雄の「程よい人」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
自分で自分のことを、中道を歩む安定した男だと思っている主人公の話しなんです。日々の労働と借金と恋愛が、なぜか行き詰まってしまって、不幸が押しよせてしまう。
中道を歩んでいるはずなのに、中途はんぱな悪い結果ばかりに至ってしまう、という人ごとに思えない不幸な男の話なんです。作中に「程好い」という言葉が15回も記されます。失敗が続いても、これが「程好い」という生きかたを頑なに捨てないところが妙に笑えてくる短編小説でした。
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追記 現実が厳しい状態のばあいは、程好い対応というのを心がけていると、かえって危ないのでは、と思いました。