今日は、トルストイの「イワンの馬鹿」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
この物語に登場するイワンはたしかに馬鹿なんですけど、だれもかれも、全員なんだか間が抜けてるんです。イワンに災いをもたらしにきた悪魔もどこかこっけいです。話し自体がこっけいなんです。本文こうです。
ところが、それを年よった悪魔が見ていました。悪魔は、兄弟たちが財産の分け方でけんかをするだろうと思っていたのに、べつにいさかいもなく、仲良く別れて行ったので大へん腹を立てて、早速三人の小悪魔を呼び集めました。そして言いました。
ヨブ記のヨブに災いをもたらす魔王は、まさしく悪魔の所行をするわけですけど、このトルストイに登場する小悪魔は、単に面白いことをするんです。苦しめられるはずの三兄弟はみんな王さまになってしまいますし。トルストイというと真面目で堅い文学を作った人だという印象があったんですけど(ぼくは「光あるうち光の中を歩め」をいまだに読み終えられていないです)……この童話は名作であるというだけではなくて、シンプルに笑えるシーンがいくつもあって、楽しいように思いました。
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