化鳥 泉鏡花

 今日は、泉鏡花の「化鳥」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 泉鏡花の代表作は、子どもが重大な役を果たしていたりして、子どもから見た世界が描かれていることが多いのだ、と思いました。とくに母と子の交流というのが印象深いんです。
 先生よりも、動物の生き方のほうが智慧があって美しいのではないか、と考える幼子の心理が詳らかに記されてゆきます。母から教えられたことのほうが重大に思える。
 鳥や草木が人間に見える、また人のことを鳥や動物のように感じる。特定の人間を動物に見せかけて表現すると人種差別になると思うんですけれども、泉鏡花の場合は全人類と動物の垣根が取り払われている心理を書いています。
 近代文学の魅力のひとつに、自然界と人類との垣根があいまいで、その描写が現代作品よりも色濃いというところがあるように思いました。
 泉鏡花の物語を読んでいると、世界への認識を見失ってしまったような、幼い頃に迷子になってどこに何があるか分からなくなっている感覚が生じるような気がしました。
 

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