今日は、牧野富太郎の「ムジナモ発見物語り」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
さいきん朝の連続ドラマで有名になっている牧野博士の本を、当サイトでも小さな電子書籍にしてみました。ぼくは牧野富太郎の本をたったの3回だけしか読んだことがないんですが、ちょっと調べてちょっと読んだだけでもすごい人で、19世紀の1862年生まれなのに戦後にも生きていて長命で、商人から学者になった植物学の専門家で、じつは夏目漱石とほぼ同時代で、漱石のほうが年下だったわけで、漱石って長生きしていたらじつは1950年とかの戦後にも生きていたんだとか、自然科学の思想は長命に有効なのではとか、随筆を読むだけでもいろいろ不思議なことが見えてくるように思いました。
この随筆では、牧野博士が発見した「ムジナモ」という水草について記しています。wikipediaでもこのムジナモのことは詳しく記されているんです。他の植物学の現代書を開いても、牧野富太郎博士の発見した植物はあまたに記されているんです。
ところでこのムジナモを発見したことによって、世界的な植物学者として認識されたそうですが、旧帝大ではこれに関連して牧野博士が排除されてしまったという事態があったそうです。どういうことなのか、もうちょっと詳しく知りたいなあと思いました。どうも研究の競合があったようで、これが原因で牧野博士は研究所を追い出されてしまったようなんです。
ムジナモは根を持たず、水の中の虫を捕らえて栄養とする、というたいへん珍しい植物で、この生態について細かく記していました。
作中に記された、エングラー監修の本というのは、アドルフ・エングラーの『植物分科提要』のことです。調べてみると114ページに”Makino auf Nippon”と記されていました。ムジナモの画像もネットにいくつか載っていました。
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