月 上田敏

 今日は、上田敏の「月」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 海潮音という詩集をつくった上田敏が、古典を論じた随筆です。徒然草に描かれる月について論じています。春夏秋の、月の美しさを記しつつ、冬の月を愛でる人はほとんどどこにも居ない、という言葉に、この時代まで続いた真冬の厳しさを感じました……。日本画家の加山又造の美術を連想させる、艶やかな随筆でした。船上でみた月の美しさを描く描写がすてきでした。
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  をりしも満月の比にて三保の松原のきは行くとき海上光りわたりて金波きらきらとして舷を打つ、忽ちにして玉兎躍り出でぬ。をりよく雲なく気すみし夜なりしかば対岸の松影歴々として数ふべく、大波小波、磯をうち、うちてはかへすさま夜目にもしるし。quomark end - 月 上田敏
  

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