親鸞の水脈 吉川英治

 今日は、吉川英治の「親鸞の水脈」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 宮本武蔵や三国志といった戦国の時代を描いた吉川英治が、戦乱の世に現れた仏教者である親鸞の思想について、数頁の随筆で記している作品です。
 二十代の頃は、食うに困っていて親を心配させてしまったこと、これを悔やんでいるんですが、三十代になって新聞社の学芸部に入れることになった。ここでいきなり親鸞の小説を書けと命じられて、命じられるままにまだよく知らない親鸞を調べつつ、これを書きはじめたんです。最初は時代考証のまちがいがあったわけで、いろいろお叱りを受けた。しかしだんだんものになってきた。この親鸞に学ぶということで当人の作家としての方針が固まってきた。のちには自主的にあらたな親鸞を描いた。平家物語や歴史上の偉人をさまざまに書いた吉川英治なんですが、他者を描きつつじつは自己の思惟を掘り下げているのだ、と記していました。幼少期から、家が浄土真宗だったので法然や親鸞の影響はあった、という記載もありました。吉川英治は、平家物語も幼少期からかなり暗記していたんだそうです。
   

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