今日は、山之口貘の「詩とはなにか」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
詩人が「詩とはなにか」ということについて論じている随筆で、山之口貘はこう書いていました。「ぼくは常々、詩を求めるこころは、バランスを求めるこころであるとおもっている」「いたければさすりたくなるこころのようなものだ」
ここから詩と随筆を入り混じらせたものを記しています。「僕と称する人間がばたついて生きてゐる」という詩の言葉が印象に残りました。自身が探り当てたり発見したものが詩になるので、教えられたり技法どおりに作って、詩が書けるわけではない、それが山之口貘にとっての詩なのでした。後半で山之口はこう記していました。「ぼくは、書くということ、それは、生きるということの同義語のようなものではないかとおもうわけである。」
wikipediaの「詩」のページにどうやっても書きえなかったことが山之口にとっての詩で、両者を並べて読んでみると、言語のもっとも不思議なところが立ち現れてくるように思いました。
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