農業物理学夜話 中谷宇吉郎

 今日は、中谷宇吉郎の「農業物理学夜話」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 戦争が終わって、ニセコの観測所を農業の研究所に生まれかわらせようという活動があった。科学者の中谷宇吉郎がそれに関連する研究のことを記しています。宮沢賢治が演劇で描いたことが、本当にのちの世で起きていたんだなあと思いました。科学者が読み解く農業というのは、おもしろい視点がいろいろあると思いました。話しはこういうところから始まります。
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  農学部の先輩の先生の話では、農業は天地人の綜合芸術で、そのうち天が八十パーセントを支配している(略)肥料も人手も不足で皆が心配した年でも、天候がよければ稲は平気で伸び、立派に平年作近い収穫をあげている。quomark end - 農業物理学夜話 中谷宇吉郎
 
 小学校の頃に学んだ百葉箱の話しみたいなことがことこまかに書いてあるんですけど、人類が天候をコントロールできない、冷害にきわめて弱い1940年代の農作物について論じていて、ちょっと調べてみるとこの5年後くらいの1950年代から、ビニールハウスで気温をコントロールして作物を作る時代が来ている。研究者たちがさまざまな可能性を試行錯誤して試していって、5年10年経ってやっと実用的な方法が出てくるもんだなあと思いました。ちょっと古い時代のことを調べてみるのが面白く感じました。「百姓が一番むずかしい仕事なので、帰農などということは、そう生易しく出来るものではない。」というような記述のはしばしに、中谷氏の自然界と農業に関する思い入れの深さを感じました。なんとなく読みすすめていったのですが、昭和二十年の十二月にこういうことを考えていた学者が居たのだと思うと、さいごの数ページの記述に、なんだか感動するところがありました。
 

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