今日は、江戸川乱歩の「火繩銃」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
ぼくはむかし真本格推理小説というのにハマっていて、今回の江戸川乱歩の小説は、ややそれの原形みたいなところがあるように思いました。本格推理には、世間から隔離された館や、鍵のかかった密室というのがよく登場すると思うんですけど、今回の「火縄銃」はまさにそういう設定でした。本文こうです。
日頃探偵狂の橘が、こんな事件にぶッつかって安閑としている筈がない。永い間姿を隠していたのは、その間に何か真相を発く手掛を掴んだのか、或は証拠がための為めに奔走していたに違いないと思った……
中盤で、探偵役の橘が急に意外なことを言って、そこから先がおもしろかったです。「あの部屋のテーブルの上に、風変りな花瓶があっただろう。あれがつまり証拠さ」という謎めいた言葉が、終盤の1ページの驚きの真相に、繋がっていました……。ちょっとネタバレぎみですみません。
晶子詩篇全集拾遺(4)
今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(4)を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
つみ人、という詩の言葉が印象に残りました。美しい詩でした。
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鈍走記 竹内浩三
今日は、竹内浩三の「鈍走記」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
ぼくは今回、はじめて竹内浩三という名前を知りました。この人は敗戦の寸前まで生きた詩人で、戦前と戦中だけを生きた……日大で映画を学んでいた青年だそうです。
遁走というと逃げ出すことを意味するのですけれど、この詩の題名は、鈍走です。のろく走る……。この短い詩だけを読むと、なんだかユーモラスな作品のように思えました。他の詩はどんななのでしょうか。この詩の言葉が印象に残りました。
おれは、人間という宿命みたいなものをかついで鈍走する。すでに、スタアトはきられた。
晶子詩篇全集拾遺(3)
今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(3)を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
「宵寝」というのは、おもに五七五で構成されていました。旋頭歌、というのに似た形式のようです。盗人、という言葉をつかってこんなに美しい句をつくれるひとはほかにいないのではないか……と、思いました。与謝野晶子は五七五七七の短歌を、あまたに書いたわけで、調べてみると五万首の短歌をのこしたそうです。
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マッチ売りの少女 アンデルセン
今日は、アンデルセンの「マッチ売りの少女」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
これはとても有名な童話なんですけれども、改めて読んでみると、難解な物語に思えました。どこかドストエフスキーが「カラマーゾフの兄弟」や「キリストのヨルカに召された少年」で描いた子どもに、似ているように思いました。アンデルセン以外が書いたら、とても読めたものでは無いむつかしい内容が描かれているように思いました。アンデルセンの読ませる力というのを感じました。
近代以前は、厳冬と貧困が直接的に人々を滅ぼすことがおおかったはずで、アンデルセンは今回、そのことを描いていました。漱石の登場人物が言うような、理由の不明瞭な「滅び」のほうが現代人にとっては身近な感覚なのではないかと思いました。
晶子詩篇全集拾遺(2)
今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(2)を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
「われも少女」という詩の言葉が印象に残りました。
むつかしい言葉を調べてみました。
ことほぐ
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