夏目漱石 吾輩は猫である

 今日は、夏目漱石の「吾輩は猫である」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今日2020年2月22日はネコの日らしいので、猫の小説を紹介してみます。ぼくはこの長編小説を10回にわけて10日間くらいでいちおう読み終えたのですが、これは漱石の処女作で、かなり冗長な場面がくり返されるため、読み終えるのがむつかしい本だと思いました。
 はじめて漱石作品を読むときは「吾輩は猫である」は当時発表されたのと同じ方法で、短編小説として1章のみだけを読むというのもお勧めします。ストーリーは特にない小説なので、1章と9章を読めば、かなりこの小説の魅力は堪能できる、ような気もします。これは漱石がいちばんはじめに、かなり長い期間を通して記した長編小説で、漱石の前期と中期の創作にかんして年表を作ってみたんですが、こうなっています。
zunisuruto souseki - 夏目漱石 吾輩は猫である
 「吾輩は猫である」には、漱石ののちの作品の萌芽といえるような魅力的なシーンが多数あって、漱石作品の「三四郎」や「それから」が好きな人は全文読んでみると、いろんな発見があると思います。芸術論や文化論などの会話がさまざまに記されていて、どこかを抜粋して読んでもおもしろいんです。
 猫には垣根が無い、家の内と外の区別を持たない。そこから人々の考え方に耳をすまして透視して見てゆくのが、こんかいの主人公なんです。
 

0000 - 夏目漱石 吾輩は猫である

装画をクリックするか、こちらから全文をお読みください。 (使い方はこちら)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

一燈 太宰治

 今日は、太宰治の「一燈」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今回は、貧者の一灯のことが題名になっている掌編小説です。現代で有名な人のたいていは、貧者ではない、と思うんですが、近代文学の魅力には、貧しさを偽りなく描き出せた人が居る、というところにもあるように思いました。
 過去を美化するのは記憶力に問題があるからだ、とかいう格言を述べた人が居るらしいんですが、近代というのがどういう時代だったか知識が乏しい自分には、どうもこの時代が興味深く感じました。
 最後の一文を読んでいて、どうも太宰治は時代を掴んでいるというか、その先の数十年間の未来に於ける異変のことが、なんだかしっかり見えているように、思えました。

0000 - 一燈 太宰治

装画をクリックするか、こちらから全文をお読みください。 (使い方はこちら)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

おかしいまちがい 小川未明

 今日は、小川未明の「おかしいまちがい」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 近代文学の魅力のひとつに、貧乏の描写がすごい、というのがあると思います。こんな記述があります。
quomark03 - おかしいまちがい 小川未明
   よるてらえんしたにガタガタとさむさにふるえながら、たこともあります。quomark end - おかしいまちがい 小川未明
 
 旅をして、危険な貧乏におちいる男が書かれています。本文と関係ないんですけど漱石はイギリスに留学して、そこでなんだかおかしくなってしまったらしく、その留学を終えてからすぐに処女作を書きはじめたという実話があるらしいのですけど、旅をすると、違う世界が見えるだけじゃなくって、ちがう自分というのが現れてくるんじゃなかろうか、と思いました。
 

0000 - おかしいまちがい 小川未明

装画をクリックするか、こちらから全文をお読みください。 (使い方はこちら)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 

夜行巡査 泉鏡花

 今日は、泉鏡花の「夜行巡査」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 泉鏡花といえば、流麗な文体で日本ならではの幻想を描く作家だと思うのですが、この代表作はまた赴きが異なっていて、江戸の心中ものというか人情もの、人情本の雰囲気がある、近代文学です。
 八田巡査という若い男と、お香という女と、老夫。この3人が主要な登場人物です。
 オチに心中文学や記事に対する、泉鏡花による短い批評が記されているように思ったんですけれども、作家の物語論が感じられて興味深かったです。
 

0000 - 夜行巡査 泉鏡花

装画をクリックするか、こちらから全文をお読みください。 (使い方はこちら)
 
追記
ちょっと今日は風邪をひいていて、何を読んでいるのか自分でよくわかりません……。

幸福 島崎藤村

 今日は、島崎藤村の「幸福」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 島崎藤村と言えば静謐な詩集と、重厚な長編文学を書いた作家だ、というイメージなんですが、今回のは完全に幼子向けの童話です。ちょっと星新一か小川未明みたいな気配のするショートショートです。
 禍福かふくはあざなえる縄のごとし、という諺を思い出しました。幸福にしかみえない人にも、なんだか不幸なことが、あるのだろうか、とか思いました。
 

0000 - 幸福 島崎藤村

装画をクリックするか、こちらから全文をお読みください。 (使い方はこちら)