笑われた子 横光利一

 今日は、横光利一の「笑われた子」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 横光利一の長編文学を読み終えるのにいちど挫折したことがあるのですが、この短編小説はおもしろかったです。横光利一らしい、ぐるぐると物語が転がってゆくところがあって、なんだかユーモラスな主人公に、寡黙な母というのがおもしろかったです。
  

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塵 夢野久作

 今日は、夢野久作の「ちり」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 夢野久作と言えば『ドグラ・マグラ』という、こわい小説を書いた長編作家だという印象が強いんですけど、奇妙な童話や詩も書いています。こんかいの掌編に「塵は都会の哀詩である」と記されているように、暗い詩の趣がありました。不思議に不気味な、なんだかおもしろい短編でした。
 

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夏目漱石 吾輩は猫である

 今日は、夏目漱石の「吾輩は猫である」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今日2020年2月22日はネコの日らしいので、猫の小説を紹介してみます。ぼくはこの長編小説を10回にわけて10日間くらいでいちおう読み終えたのですが、これは漱石の処女作で、かなり冗長な場面がくり返されるため、読み終えるのがむつかしい本だと思いました。
 はじめて漱石作品を読むときは「吾輩は猫である」は当時発表されたのと同じ方法で、短編小説として1章のみだけを読むというのもお勧めします。ストーリーは特にない小説なので、1章と9章を読めば、かなりこの小説の魅力は堪能できる、ような気もします。これは漱石がいちばんはじめに、かなり長い期間を通して記した長編小説で、漱石の前期と中期の創作にかんして年表を作ってみたんですが、こうなっています。
zunisuruto souseki - 夏目漱石 吾輩は猫である
 「吾輩は猫である」には、漱石ののちの作品の萌芽といえるような魅力的なシーンが多数あって、漱石作品の「三四郎」や「それから」が好きな人は全文読んでみると、いろんな発見があると思います。芸術論や文化論などの会話がさまざまに記されていて、どこかを抜粋して読んでもおもしろいんです。
 猫には垣根が無い、家の内と外の区別を持たない。そこから人々の考え方に耳をすまして透視して見てゆくのが、こんかいの主人公なんです。
 

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一燈 太宰治

 今日は、太宰治の「一燈」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今回は、貧者の一灯のことが題名になっている掌編小説です。現代で有名な人のたいていは、貧者ではない、と思うんですが、近代文学の魅力には、貧しさを偽りなく描き出せた人が居る、というところにもあるように思いました。
 過去を美化するのは記憶力に問題があるからだ、とかいう格言を述べた人が居るらしいんですが、近代というのがどういう時代だったか知識が乏しい自分には、どうもこの時代が興味深く感じました。
 最後の一文を読んでいて、どうも太宰治は時代を掴んでいるというか、その先の数十年間の未来に於ける異変のことが、なんだかしっかり見えているように、思えました。

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おかしいまちがい 小川未明

 今日は、小川未明の「おかしいまちがい」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 近代文学の魅力のひとつに、貧乏の描写がすごい、というのがあると思います。こんな記述があります。
quomark03 - おかしいまちがい 小川未明
   よるてらえんしたにガタガタとさむさにふるえながら、たこともあります。quomark end - おかしいまちがい 小川未明
 
 旅をして、危険な貧乏におちいる男が書かれています。本文と関係ないんですけど漱石はイギリスに留学して、そこでなんだかおかしくなってしまったらしく、その留学を終えてからすぐに処女作を書きはじめたという実話があるらしいのですけど、旅をすると、違う世界が見えるだけじゃなくって、ちがう自分というのが現れてくるんじゃなかろうか、と思いました。
 

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夜行巡査 泉鏡花

 今日は、泉鏡花の「夜行巡査」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 泉鏡花といえば、流麗な文体で日本ならではの幻想を描く作家だと思うのですが、この代表作はまた赴きが異なっていて、江戸の心中ものというか人情もの、人情本の雰囲気がある、近代文学です。
 八田巡査という若い男と、お香という女と、老夫。この3人が主要な登場人物です。
 オチに心中文学や記事に対する、泉鏡花による短い批評が記されているように思ったんですけれども、作家の物語論が感じられて興味深かったです。
 

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追記
ちょっと今日は風邪をひいていて、何を読んでいるのか自分でよくわかりません……。

幸福 島崎藤村

 今日は、島崎藤村の「幸福」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 島崎藤村と言えば静謐な詩集と、重厚な長編文学を書いた作家だ、というイメージなんですが、今回のは完全に幼子向けの童話です。ちょっと星新一か小川未明みたいな気配のするショートショートです。
 禍福かふくはあざなえる縄のごとし、という諺を思い出しました。幸福にしかみえない人にも、なんだか不幸なことが、あるのだろうか、とか思いました。
 

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トカトントン 太宰治

 今日は、太宰治の「トカトントン」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 戦後に太宰は小説で、このように記しています。
quomark03 - トカトントン 太宰治
  何か物事に感激し、奮い立とうとすると、どこからとも無く、幽かに、トカトントンとあの金槌の音が聞えて来て、とたんに私はきょろりとなり、眼前の風景がまるでもう一変してしまって、映写がふっと中絶してあとにはただ純白のスクリンだけが残り、それをまじまじと眺めているような…………quomark end - トカトントン 太宰治
 
 戦争の危機が去ったあとに無気力にさいなまれていた主人公に対する、親戚の発言に、こういうのがあるんです。「お前は頭が悪いくせに、むずかしい本を読むからそうなる。俺やお前のように、頭の悪い男は、むずかしい事を考えないようにするのがいいのだ」
 中盤で絵画や音楽の話しが挿入されるんですけれども、それがじつにみごとで……。それから泉鏡花の「歌行燈」のことも記していました。こんど読んでみようと思います。
 それから政治に関する複雑な描写があるのですが、太宰治の経歴をwikipediaで読んでいると、15年戦争のはじまるころに、左翼運動をしてこれに挫折している。野間宏が描いた大長編の『青年の環』に登場する、特高に狙われた左翼青年のような人生があったようだ、というのを知りました。
 

0000 - トカトントン 太宰治

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台風19号で被害にあわれた皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。
少額ですが、こちらのサイトから募金させていただきました。
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