晶子詩篇全集拾遺(65)

 今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(65)を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 由良之助というのは、忠臣蔵の大石内蔵助のことです。このほんとに与謝野晶子が書きそうにない、奇妙な詩について調べてみたのですけれども、どうもこれは忠臣蔵をとりあつかった落語の冗談をさらに現代化したちょっとした詩で、二重の冗談を書いた、ということなのだ、とわかりました。『走れメロス』のように、主人公(由良之助とか武蔵など)がだいじなところになかなかやって来ない、というのを、むかしの人はみんな知っていた……そうです。ぼくは知らなかったですけれども。
 それからもうひとつの「冬晴」という作品ですけれども、1933年(昭和8年)12月の詩をwikipediaの年表を見比べながら読んでみると、与謝野晶子の書く平和という言葉が重い意味を持つ時代だったのだと思いました。今回の詩は、「霧氷」における哲学的な問いかけもあって、ほんとお勧めなんです。離れてみると富士山は美しい、というのと百年経ってからみると与謝野晶子の詩歌が美しい、というのには論じるべき共通項がある。
  

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晶子詩篇全集拾遺(64)

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 ぼくは与謝野晶子の、家族と自然界を描いた詩歌が好きなのですけれども……今回のは謎めいた作品でした。軍靴の響きについて唐突に書いています。本文とあまり関係は無いのですが、漱石の「草枕」と、ゲーテの「ファウスト」の、終盤の展開で唐突に軍が現れるところは似ている、と思いました。
    

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晶子詩篇全集拾遺(63)

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 今回は七十歳になった徳富蘇峰の古希を祝う詩でした。それからもうひとつの 「衣通姫そとおりひめ」というのが不思議な詩で、古事記に記されている伝説をちょっと調べてみますと、あまりに美しいため衣を透過して光りかがやくような女性だったそうです。軽大娘皇女かるのおおいらつめという名前の女性で、あまりに美しいのである過ちにおちいって流罪となったのでした。そのうつくしき罪の場面にぐうぜん存在していた、蜘蛛の糸のことを、与謝野晶子が描きだしている。なんだかとても古典的な題材で、すてきな詩でした。
 

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晶子詩篇全集拾遺(62)

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 今回の戦争の詩は衝撃的でした。「塹壕は無いのだけれど」という一文に驚きました。同時代の哲学者の戦中日記の記述を思いだしました。

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晶子詩篇全集拾遺(61)

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 今回は鉄幹の活動に併せて記された、戦下の詩です。1932年(昭和7年)ごろのできごとを書いています。与謝野晶子は、戦争が起きたら家族がどうなるか……というのを中心に描いているのが明確な特徴であると思いました。
 

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晶子詩篇全集拾遺(60)

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 与謝野晶子が草木と人体について詩で論考をしているのがおもしろかったです。植物的構成というのはさまざまな場所にあるはずで、それはある部分を切り取っても崩れ落ちない。枝葉を切り取っても問題が起きない。記憶もじつはこういう構成になっていると思うんです。ある時間の記憶を失ったからといって、彼の思想や心情がガラガラッと崩れ落ちたりはしない。植物の根っこと同じで、一本の根が外れても木は木のままで活動をする。
 

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